ガラスと水晶は、どちらも透明で無色なので見分けにくいのですが、結晶構造が基本的に違うのです。つまり、水晶は結晶しているのに対して、ガラスは結晶していないのです。要するに、結晶しているということは原子構造が規則正しく配列しているということです。一方のガラスの場合、原子配列がバラバラの状態のために、水晶よりも割れやすいと言えるでしょうね。しかも、どちらも主成分が二酸化珪素なので、お互いに同じようなものでできているということになります。もちろん、ガラスは人工的な産物ですが水晶の場合、二酸化珪素という成分が結晶する過程で不純物を含まない自然産物になります。そうしたことからも、ガラスは水晶とは別物と言えます。ただし、結晶構造といっても肉眼ではほとんど見分けることは難しいでしょうね。強いて、肉眼で簡単に見分ける方法を一つ挙げるとするならば、髪の毛で簡単に判別できるでしょうね。つまり、ガラス越しあるいは、水晶越しに髪の毛を見た場合には、髪の毛が2本に見える方が水晶で、1本に見える方がガラスになります。
その他にも専門的な分野にはなるのですが、光がガラスの場合単屈折するのに対して、水晶の場合複屈折するような性質があります。さらに結晶構造がお互いに違うので、硬度の違いからガラスは割れやすいと申しましたが、ガラスと水晶を擦り合わせた場合においても、ガラスは硬度が低いので傷が付くのですが、水晶はガラスよりも硬度が高いので傷が付くということはありません。
余談にはなりますが水晶というのは、パワーストーン愛好家から見ると、その原点的な存在でもあります。そうしたことから、パワーストーンの世界に魅せられる方は水晶に始まり、水晶に終わるとさえ言われています。要するに、パワーストーンの世界では、行き着くべき最終的な尊い石というのは水晶ということになるようですね。そのくらいに、水晶というのは尊ばれているのです。